上下関係、縦社会
最近、空手などの武道は上下関係が厳しいというとイメージがあり、敬遠する人も増えてきているように思います。若い人は特に、もっとフランクにつきあえるほうがいいと思っているのではないでしょうか。
いくら楽につきあえる方が良いといっても、社会生活では必ず上下関係、縦社会が出てきます。
その辺を理解されている保護者の方が、空手などの武道を子供達に薦められているのだと思います。
上下関係、縦社会がいけないわけではなく、問題なのはその中身だと思います。
社長がワンマン経営で、社員の意見は聞かず命令には絶対服従というような上下関係は問題があります。こういう人は高く登りすぎて下が見えなくなった人です。
では、望ましい縦社会は
それは
「小学校の登校班」です。
登校班での縦社会は上下ではなく、前後です。上下なのは年齢で、立っている高さは同じです。
上級生は、
風の強い日には風よけとなり、雪の日には雪を踏みしめ道をつくります。
きちんと付いてきているか心配し、時々振り向いて、遅れている下級生がいれば立ち止まり、時には後ろに回り後押しをしてやります。
下級生は、
上級生に遅れまいと一生懸命付いて行きます。
一年生の頃は付いて行くので精一杯だったのが、二年、三年と上がるにしたがって他の子の面倒を見るようになり、上級生を手助けするようになります。
これがあるべき「縦社会」だと思います。
このような縦社会が出来ている会社はこの不況も乗り切れるのではないでしょうか。
毎日リストラのニュースを目にしますが、人は物ではありません。
困っている下級生を優しく助け、目指す学校へみんなで仲良く通っていた「登校班」のような会社を経営してもらいたいものです。
出雲道場は登校班のような縦社会です。
「稽古は厳しく」ですが励まし合い、助け合いながら各々の目標に向かって稽古して行きましょう。
押忍。
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