稲佐の浜

稲佐の浜で稽古してきました。合同稽古のない日は時々ここで稽古しています。

稲佐の浜は出雲神話の「国譲り」の舞台です。大国主の命が砂浜に太刀を突き刺して交渉した場所です。また神在月（旧暦１０月）には全国の神様達が集まり、ここから出雲大社に向かうとされています。

昔は写真中央の「弁天島」は海の中にありました。弁天島の近くは潮の流れの為か、よく水難事故がありました。海水浴に来ても近寄らないようにしていました。今は砂浜の上に出ています。

夕方ここで立禅、這い、練り、探手や棒、ダッシュなど色々な稽古をします。天気の良い日は夕日がとてもきれいです。最近は雪の日が多いので夕日はあまり見られません。

夕方は犬の散歩や、ジョギング、ウォーキングなど沢山の人がやってきます。立禅はほとんど動かないので、普通の人には「怪しい人」に見えていると思います。

実際、今までに沢山の珍事件が起きました。

１．波の近くで立禅をしていたら、終わる頃には満潮で海の中にいた

２．伏虎椿（ふっことう、丁後屈立ちで虎を捕まえている感じの站椿）をしていたら、釣り竿を持っているように見えたのか「何が釣れますか？」と訊かれた

３．子供たち１０人くらいに囲まれた。「この人生きてる？」と言われ棒でつつかれ服を引っ張られた

４．警察官に職務質問をされた

５．自分より大きなゴールデンレトリバーに飛びかかられた。捕まえて倒そうとしたら、犬は大喜び！顔をベロベロ舐められた

６．夜の公園で立禅をしていたら、ジョギングに来た人が驚いて腰を抜かしてしまった（お化けと間違えたらしい）

などです。

最近は観光客が増えてきたので稽古場所にも気を遣います。出雲大社や稲佐の浜は観光客が多くなってきたので行きにくくなってしまいました。特に棒や木刀での素振りは人がいる時は控えるようにしています。なんだか野生動物が人間に住みかを奪われていくようです

私を見かけた人はお願いだから放っておいて下さい！危害は加えません！２，３時間したら帰って行きます。

道場生の皆さん！道着に着替えて道場でするだけが稽古ではありません。

日常と分けずに稽古するから武道だと思います。呼吸を意識すれば寝ころんでいても稽古は出来ます。

「いつでも、どこでも、すこしでも」出来ることを続けていきましょう。

外での稽古は気持ちいいですよ！是非やってみて下さい！

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