原点回帰
すぐに合宿の記事を書こうと思っていたのですが、大きな事故も無くホッとして途中まで書いて寝てしまいました
思えばあっという間の2泊3日でした。
最初の稽古で、師範から今回のテーマは「原点回帰」とお聴きして合宿がスタートしました。
「欧米人は体格も筋力も日本人より勝っている。そんな彼等に勝つには基本に立ち返り、無駄を無くし基本に沿ったきちんとした体の使い方が出来る様にしなければならない。また先日のブルガリア合宿では子供でも一週間の合宿に参加していた。挨拶、話しを聞く姿勢など稽古態度も素晴らしかった。本来日本がそうであるべきなのに、こういうところが最近の日本では軽視されつつある。今一度原点に返り、挨拶もしっかりやるようにしてもらいたい」
と話されました。
基本稽古、移動稽古、型、棒など稽古の時間は毎回驚くほど早く過ぎていきました話しを聞いている間も姿勢を崩さずじっと動かずに聞いている子と直ぐに姿勢を崩し手悪さばかりしている子がいました。どちらが強くなるかよ~く考えて、自分がどうなりたいか考えて今後の稽古に臨んで欲しいと思います。
普段は稽古が終われば自宅に帰りますが、合宿中はずっと一緒です。部屋に帰ってワイワイ遊んでいても時々私が顔を見せます
「履物揃えてるか~?」「言われなくても挨拶するんだぞ!」
何度注意しても、友達と遊んでいると楽しくて忘れています。すれ違っても挨拶をしません。
そんな時は
私:「お~い!忘れ物だぞ!」
子供:「えっ?」
私:「あ・い・さ・つ」
私:「道着を着ている時だけ挨拶出来てもしょうがないぞ?師範も仰っていただろう。内弟子は違うかもしれないが、普通は道着を着ている時間より普通の服を着ている時の方が長い。その時こそ空手で学んだことが活かされなければならないと…遊ぶのは良いことだけどやることはやれ!」
子供:「お~す」
初日はこんなやりとりを何度かしましたが、次第に出来る様になり、他のお客さんや旅館のスタッフの方達、稽古の行き帰りにすれ違う人にも自分から挨拶していました
食事も美味しかったです大人と同じ量あるので低学年は食べ切れませんでしたが、高学年や中学生はお代わりをして食べていました。カレーの時は4,5杯食べた子もいました
特にバーベキューの時は大人の食べる肉が無くなるくらい食べていました普段は家では叱られますがジュースも飲み放題です
そしていよいよ演芸会です。
子供たちも休み時間を利用してよく練習していたのが分かりました
ドラゴンボールのパロディーで私と師範が合体して盧山館長になったのには驚きました師範とフュージョンなんて演芸会とはいえ恐れ多くて困るので来年はやめて下さいね
女子部は二人羽織!
そしていよいよ一般部です。
私の班は高校生ケイスケがアイディアを出してくれたちょっぴり腹立つ事のコント。写真はありません
2班は「空手バカ一代」「空手道おとこ道」を歌い、師範に「それだけか?」と言われていましたが、最近は聞く機会も少なく、この歌を初めて聞く少年部もいたと思うので良かったと思います
3班はおねぇ達ばかりの空手道場!
100kg以上の巨漢二人と壮年部、そしてM田責任者の班です。みんなの見事なおねぇぶりに大笑いしましたM田先輩のドドスコも最高でしたアドリブでドドスコをもう一度やるように言ったM川さんは、多分今週からのM田先輩の稽古が厳しくなるでしょう
そしていよいよ真打ち登場!演芸会のヒーロー、カリーの登場です。
なでしこジャパンと対決しました!
黒子は黒のストッキング着用という入れ込み用です。カリー責任者の芸達者ぶりと、I本初段の気持ち悪さが際立っていました。
そして優勝はやはりカリー責任者の班でした優勝した班には鳥取名産のスイカが贈られました。
写真には写っていませんが、MVPのカリー責任者にはみんなの持っているスイカの倍以上あるような大きなスイカが贈られました。
このスイカは壮年部佐伯さんの差し入れで、なんと10個以上も頂きました今年は高値でスイカ割りも出来ないと思っていたのに、本当にありがとうございました。
この他にも仕事で参加できなかった岩木責任者、赤井責任者、保護者の方々から多数の差し入れを頂きました。みんなで美味しく頂きました。ありがとうございました。
楽しい演芸会も終わり最終日は早朝マラソンで始まりました。子供が増えたので昔に比べ距離は短いですがその分スピードレースで心拍数は一気に上がります二日酔いで睡眠不足の体には応えます
一般部優勝は高校生のケイスケ(米子)、低学年はカナル(鳥取)、高学年はキイチ(鳥取)、女子壮年はイワタさん(鳥取)でした。(黒帯は順位除外)
キイチは4年生ながら6年生を抑えての優勝イワタさんは師範も驚かれるほどの速さで優勝パッと見て一人走り方が違うな!陸上部の走り方だ!と思いあとで責任者に聞いたら、やはり本格的に陸上をされていたそうです。
見ると優勝は鳥取道場ばかりです鳥取のK田責任者も高校時代は長距離の選手で、何度も合宿のマラソンで優勝しています。鳥取道場ではマラソンで優勝して賞品の道着を貰うため、空手の稽古はしないでずっと走っているのではないか?という疑惑まで上がるほど圧倒的な強さでした
我が出雲道場は一般部でマツモトが3位、低学年でタイヨウが2位、高学年でタクミが2位、女子壮年でサトウさんが3位に入りました来年は鳥取に勝つ為、今から走り込みもしっかりやりましょう
マラソンの後は海岸で相撲です。最下位の班の班長には罰があります
1回戦で負けてしまい、最下位決定戦!相手は先鋒なのに私の班は二人が敗れ後がなくなり、班長の私自ら出ました。子供の頃から相撲は大好きで、中学でも冬の休み時間はよくやっていました。
一人勝ち抜きましたが、松江の壮年部ヒキノさんに負けてしまいました!合宿の相撲で負けたのは何年ぶりでしょうか?多分10年ぶり位だと思います。ちょっと強引にいきすぎました今も首が痛いです
最終日最後の稽古は、3日間の復習と、帯別に受け返しと型を行いました。
どれだけ残っているかは分かりませんが、師範の仰っていた言葉を幾つか書いておきます。
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基本があっての応用!基本が出来ていないのに応用も何もない。
試合になれば勝たなければならないが、試合が全てではない。試合が全てなら足が不自由な人や目が見えないなど体が不自由な人は空手をするな!ということになってしまう。そんなことは絶対にありえない!
習うという時は「羽」に「白」と書く。生まれたての雛鳥が親の飛ぶのを真似て羽を動かす姿からきているといわれる。分からないこともあるかもしれないが真似することから始めて下さい。挨拶も上の帯がしっかりやる!そうすれば下の帯はそれを真似るはずです。
「継続は力なり」と言われるが、初めから力がある人が継続することではない。力がない人がコツコツと忍耐強く継続することで実力をつけていくことです。それを努力という。
本当に努力している人は自分のことを「自分は頑張っている」「自分は努力しているのになぁ」などとは言わない!それはまだ努力が足りないということです。努力しているかどうかは他人が判断することです。
今の世の中すぐに結果を求めようとする人が多い。空手の技はそんなに簡単に身に付く物ではない。大山総裁でも亡くなられる直前まで自分の拳を見て未だに握り方が分からないと仰っていた。ウサギとカメではないですが、諦めずずっとやっていると気が付いたらこんな所まで来たんだなぁと思う時が来る。
夏休みでも規則正しい生活をして下さい。ラジオ体操にも行って下さい。大人でも3,40日休めば仕事にならない。ゲームもするなとは言わない!時間を決めてやって下さい。そして休まずに稽古に来て下さい。そうすれば2学期になっても直ぐに普段通りの生活に戻れます。
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子供の参加者が増える反面、大人の参加者は女子部を入れても30人弱でしたが、その分団結力は上がっているように思います。演芸会も終わってからの反省会?も楽しかったです
この3日間、子供達と離れ保護者の方もご心配だったと思います。
いたずらっ子や大人しくて話せない子、話しを聞かない子、落ち着きのない子、挨拶や言葉使いもきちんとしている子などいろいろです。私はどんな子も大好きです
大好きだからこそ悪いことは叱るし、遠慮無く叩きます。今回も叱られた子、叩かれた子も沢山いました。
緊張からか具合が悪くなった子や怖くて眠れなくなった子もいました。
みんな本当に我が子のように可愛いです!多分山陰支部は何処の道場の責任者も同じ気持ちでいると思います。
そういえば息子も参加していましたが、「ご飯あまり食べてなかったけど大丈夫か?」「オス、大丈夫です」、「怪我したところ大丈夫か?」「オス、大丈夫です」の二言しか合宿中に話していないような気が…出雲道場の3年生チームやよその道場の子とはあんなに話していたのに…
今回のテーマは「原点回帰」。基本や礼儀などしつこいくらい言いました。この子たちの将来で礼儀や躾、忍耐力、強い体は必ず必要になります。道場では今後も自分の子供だと思い厳しくも温かく見守っていこうと思います。
保護者の皆様におかれましても同じ思いで、礼儀や躾、相手を敬う心など軽視されつつある日本の心を子供達に伝えていってもらえたらと思っています。
合宿に参加した子供たちはどこか変わって成長していると思うので探してみて下さい。でも2,3日で効果が薄れてくるので探すなら今の内ですよ
大好きな空手に集中出来て、気の合う仲間と大好きな子供たちと過ごせた、楽しい合宿でした
合宿に参加した他の道場の子供達、道場生の皆さん!また審査や試合、行事で会えるのを楽しみにしていますそれまでしっかり稽古を積んでおいて下さい。
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