叱りの流儀
昔は悪いことをしたら叱られることは当たり前でした。
子供の頃は、友達と悪さをして「コラー‼」と知らないおじさんに叱られゲンコツをもらう何てこともありました。
今の子は近所のおじさんに叱られることも無くなり、叱られる経験も少なくなってきていると思います。
私は叱る時に心掛けていることがあります。
1回目は悪いことだと伝える。
2回目は諭す。
3回目は叱る。
仏の顔も三度撫ずれば腹立つ。仏の顔も三度までです。
もう一つは引きずらないこと。できるだけその場で終わらせます。
稽古中に叱られる人もいますが、何度も何度も同じ間違いをするからです。
話を聞いていない。よそ見ばかりしている。ルールを守らない。
こういう時に叱られます。
技が出来ないのは仕方ありません。
出来ないままにせず、自分の出来る範囲で努力していけば良いだけです。
その子の性格や稽古に来た時の様子を見て、叱り方もある程度変えます。
ただ悪いことは悪い。良いことは良いと明確に分かるようにしています。
そうしないと子供は混乱してしまいます。
社会に出れば理不尽なことで叱られることもあります。
自分のミスなら謝るより仕方ありませんが、無理難題を言われたり、勝手に勘違いして怒っているような人もいます。
自分だけはそんなことが無いように、昔から自分がされて嫌だったことは、出来るだけ後輩たちにはしないようにしてきました。
そのお陰で今もお付き合いをさせてもらっている人が多いと思っています。
叱られる時にも心掛けていることがあります。
叱られるのは当たり前だと思い、自分のミスは隠さない。
自分が悪いと思ったら誠心誠意謝る。
相手が間違っていることは間違っていると伝える。
叱られた後は切り替えるために、空を見る。
理不尽なことで叱られた時はどうするか。
こういう人に出会った時は、言っても駄目だなと思ったらスイッチを切るようにしています。
怒りに任せまくし立てている相手に何を言っても通じません。
蝉が鳴いているのに向かって、必死に言い返しているようなものです。
一度スイッチをオフにして「かわいそうに」とか「子供だな」と思えば、その場を離れたり、こちらが大人になって頭を下げることもできます。
道場訓にある「謙譲の美徳」です。
道場では悪いことは悪いと叱り、良いことは良いと褒めます。
時には叱られることもあるでしょう。
叱られても落ち込まず、自分なりの切り替え方法を身に付けて下さい。
社会に出る前に叱られることにも慣れ、打たれ強い人になって欲しいと思います。
押忍。
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